2016年03月02日

姫ちゃん、歴史:世界最初の不動産取引っていつ?


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世界で最初の不動産取引は、いつ行われたのか?

調べてみると意外なことがわかりました。

詳しくは本日の内容をお読み下さい。
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■本日の内容■
姫ちゃん、歴史:世界最初の不動産取引っていつ?
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 以前のメルマガで日本における不動産取引の歴史について書きました。

以前の記事
http://himechan-hudousan.seesaa.net/article/434263875.html

日本における不動産取引といいますか、土地の所有の制度は723年の三世一身法、743年の墾田永年私財法を始まりとすればいいので比較的簡単でした。

今回は世界における不動産取引の歴史です。

まず不動産の概念自体は農耕が始まった時点で、農地、耕地として始まったというのは日本も世界も同じだと思います。

そういう意味で土地の概念ができたのは農耕栽培が始まった頃と考えられます。

■農耕栽培の開始時期■

紀元前1万年
東南アジアの熱帯地方にて、バナナやイモ類の栽培

紀元前8000年
チグリスユーフラテス北部にて麦の栽培

紀元前7000〜6000年
中国の長江にて米の栽培

ということで、紀元前1万年〜6000年ほど昔にはすでに

「この辺の畑は○○村の土地」

みたいな概念が成立している可能性が高いです。


■不動産取引のはじまり■

 次に、土地所有が公的に認められ、第三者に証明できるような形で始まった歴史を見ます。

紀元前3000年代
南メソポタミア(今のイラク南部)の遺跡テル・ファラなどから不動産売買に関する文書も発見されています。

中学校の社会科で学んだと思いますが、この文書は粘土板にアシの枝で書き記されたものです。

焼いた粘土板は紙の文書と異なり腐敗しないため、5000年以上昔のものが今日まで残っています。

現在50枚以上の不動産に関する文書が発見されており、

その文書の中には

「売主、共同保有者、商人、監督役人、買主」等々

今日の不動産売買さながらの記述がなされています。

ちなみに文字の歴史が長い中国にも同様の文書がないかと調べてみました。

中国の殷王朝時代(紀元前17世紀)に甲骨文字が使われていました。

しかし、メソポタミア文明ではそれよりも1000年以上前から粘土板を用いたくさび形文字を使用しています。

つまり世界最古の不動産取引は南メソポタミアで行われたという史実は長い中国の歴史を持ってしてもゆるがなさそうです。


■その後の土地取引の歴史■

日本も世界も基本的には土地は君主のものでありその土地を貸すという形をとります。

例えば中国では晋(紀元265〜316年)の時代に、占田・課田方が成立し、北魏にて485年に均田制が制定されますが、いずれも国からの借地にすぎません。

中国で土地の所有が認められるのは、則天武后の周時代(600〜700年代)です。

一部の貴族には官人営業田として土地所有が認められるようになり、その後の荘園の発達につながります。

また、ヨーロッパでも基本的には土地は国の持ち物でした。

古代ローマでは戦争で他国を占領するとそれを国有地にした上で貴族に貸し出していました。しかし貸し出した土地が広くて貴族が力を持ちすぎるということで

紀元前367年(古代ローマ、共和制の時代)リキニウス・セクスティウス法にて占有できる土地の最大面積を制限したりしていました。

結局、ヨーロッパで荘園制による土地の所有が始まるのは8世紀でした。

○●○●○●○●○

■まとめ■

というわけで、不動産取引における世界の歴史をひもといてみると

なんと!

今のイラク南部こそ、世界で最も古い不動産取引を行っていた地域ということがわかりました。


【世界における不動産取引の歴史】

●紀元前1万〜6000年
東南アジア、メソポタミア、中国などで農耕栽培が行われており土地の概念が形成された(と推測される)

●紀元前3000年代
南メソポタミア(現イラク南部)にて土地家屋取引の文書を記載した粘土板が存在

●700年前後
中国で官人営業田の所有が一部認められる
欧州で古典荘園の形態が発達する
日本で墾田永年私財法で土地の所有が認められる


という感じにまとめられます。

こうして世界の歴史を俯瞰すると、土地の所有というのが期せずして700年あたりに世界各地で発生したということがわかり大変興味深いですね。


でわでわ。

※諸説あり。間違ってたらこっそりお教えください。


【参考文献:アマゾンリンク】

「文明の誕生 メソポタミア、ローマ、そして日本へ」小林登志子 著 [中公新書 2015]
http://amzn.to/21t2rtC

「もういちど読む山川世界史」世界の歴史編集委員会 編 [山川出版社 2009]
http://amzn.to/1S2W7qh

「詳説世界史図録」(監修・編集省略) [山川出版社 2014]
http://amzn.to/21t2sxR

【参考論文】
「前3千年紀半ば南メソポタミアにおける容量単位並行使用について」堀岡晴美 国士舘大学大学院博士課程論文

http://jswaa.org/jswaa/JWAA_11_2010_023-038.pdf




posted by 姫ちゃん at 19:26 | Comment(0) | 社会 不動産の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月25日

姫ちゃん、歴史:不動産の始まりはいつか?


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不動産の歴史って知っていますか?

不動産に関することって、いつから始まったのでしょうか?
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■本日の内容■
姫ちゃん、歴史:不動産の始まりはいつか?
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 物事には始まりがあります。

今でこそ不動産という言葉は存在していますがその始まりはいつなのか、気になったので調べてみました。

不動産の始まりを特定するということは日本史だとわりかし簡単なのですが、

世界史になると、とたんに難しくなります。

なので、まずは日本史から調べ、考えました。

【土地所有のはじまり】

そもそも土地の所有という概念自体ができたのは、おそらく農耕が始まった頃からだと思います。

それまで、狩猟民族として獲物と一緒に移動して来た人類が一ヵ所に定住し農耕をする、そこで初めてこの畑が誰のモノかを決める必要が出てくるからです。

とすると、日本で農耕が始まったとされるのは、教科書的には弥生時代(紀元前3世紀〜3世紀)です。

しかし、最近では縄文時代にも既に農耕が始まっていたとされる学説がでており、その説に従えば

紀元前6000年〜紀元前3000年前頃には農耕が始まっていたと考えられます。

この農耕の起源=土地所有の起源と考えるのであれば、日本史上は紀元前6000年〜紀元前3000年が土地所有、すなわち不動産の起源と考えるのが妥当だと考えられます。

ただ、この頃の土地は、あくまで村、集落の単位での共有地に近い形で所有されていた可能性があります。もしくは有力者の所有と言うことになっていた可能性もあります。

いずれにせよ、我々に馴染みのある、個人による土地の所有という形態の登場はもう少し後の時代になります。

古墳時代を経て地方の豪族の支配から大和朝廷の支配に至るまで、土地は基本的にはその地方の有力者の持ち物だったと考えられます。

大和朝廷成立後は全ての土地は朝廷の管理の下、口分田として農民に貸し出されていました。

法的に個人の土地所有が認められたのは奈良時代、723年の三世一身法、743年の墾田永年私財法からです。

どちらも土地を開墾したら、その土地を所有して良いよという法律で、これにより有力な寺院や貴族による荘園ができあがります。

はい、このあたりが土地所有の起源ですね。

【結論、結局いつから不動産の歴史は始まるの?】

・集落単位での所有の概念が始まったのは、BC6000年〜BC3000年

・法的に個人の所有が始まったのは、723年、743年


日本史の場合、この三世一身法や墾田永年私財法があるおかげで本当にわかりやすいんですよね。

【不動産賃貸業と仲介業の始まりは?】

ちなみに、不動産賃貸業の始まりは、江戸時代の長屋と言われています。

江戸の街は世界的に見ても当時有数の人口を有し、出稼ぎ労働者などがたくさんいました。

その人達に家を貸したりする長屋ってのが賃貸の始まりとのことです。

また、不動産仲介業については、明治時代に民法が制定されて生まれた業種です。

ということで、不動産業って明治以来の百数十年の歴史しかない業種なんですね。

調べてみると意外でした。

【参考文献】
不動産業の歴史入門
http://amzn.to/23vseTS

でわでわ。

※諸説あります。


posted by 姫ちゃん at 17:19 | Comment(0) | 社会 不動産の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする